パテの役割りとシーラーについて

このページではクロス用のパテとシーラーの役割についてご説明します。

新規のボード下地からクロスを貼れるように下地を作るパテは石膏系パテ(粉パテ)を使います。パテは目の荒い下パテと目の細かい上パテがあります。新規の場合はこの2種類を使用して下地を作ります。私たちプロはパテするのを「パテかけ」と呼びます。

最初は下パテになります。粉パテは水を入れて練るのですがこの時に緩く練ると細部までパテが入るので結果的に強固な下地になります。硬く練るとパテが細部まで入らないので剥離してしまう場合もあります。新規の下地を作る場合は何回を同じ作業を繰り返し行います。それはパテが乾燥して痩せてしまうからです。ですので下パテは結果的に2回以上は行います。この作業を中パテとも言います。

下パテをかけて不陸がなくなったら上パテをかけます。上パテの目的はクロスの付きを良くすることにあります。なのでパテの目が細かい。ここで問われるのはパテの品質。上パテでも安価品は付きが悪いです。普通以上の品質なら特に問題はないです。上パテも1~2回はかけることになります。その後、状況によってサンダーかけ(ペーパーかけとかヤスリかけとも言います)をします。パテが上手な職人はペーパーも楽になりますし基本は綺麗な下地になります。

それと下パテも上パテも60とか120とか商品に書いてあると思いますが、これは硬化時間の目安になります。60=60分 120=120分ということです。粉パテは基本的には硬化はしないのでメーカーの方で硬化剤を入れて時間で硬化するように調整して販売しています。なので硬化しないタイプの粉パテ商品もあります。硬化はしないけど乾燥はするので乾燥タイプパテという商品になります。

余談ですが下パテ後に貼ることも可能です。不陸もないのでよほど薄い壁紙を貼る以外、下地を拾うこともないでしょう。建売の場合はこの様なことが多くあったかと思います。もちろん見た目は普通に収まっているので貼った後気付く人はいないでしょう。この場合は貼り替えのときに判明します。下パテは目が荒いのでクロスの下紙が付かないので貼り替えのときにとても面倒なことになります。この状況の場合、どう処理をするかがポイントですね。この場合、多くのお客様は丁寧に直して欲しいと思うはずですか、安く安く言うと直してあげる気持ちもなくなってしまうと思いますし、安売り店はそんな面倒なことは絶対にやらないでしょう。こういう状況を何度も経験しているので当店は「丁寧な工事」にこだわるのです。

次は貼り替え用のパテについて

貼り替え時に求められるパテは目地を埋めるのではなくボードの下紙まで剥がれてしまったときや薄い壁紙などを貼る場合です。普通の粉パテを練ってパテかけしたら下紙が膨れてきて面倒なことになってしまった人も多いかと思います。この場合のお勧めパテはリフォームパテになります。溶剤系パテですので下紙が膨れてくることはありません。リフォームパテは②種類あります。水性タイプと溶剤系タイプです。下紙がしっかりついていて少しの不陸調整なら水性リフォームパテで問題はないです。両リフォームパテとも練る必要がないので非常に便利です。

シーラーとは

シーラーは別名プライマーとも言われます。プライマーとはフランス語で最初という意味ですので要するに最初に使う商品になります。壁装用のプライマーもいくつかの種類があるので下地の種目により使用するシーラーは違ってきます。シーラーの目的の意味は接着剤の食いつきを良くするためです。パテの前にシーラーをするのはパテの接着との食いつきを良くすること。壁紙貼る前にシーラーするのは壁紙の接着を良くすることにあります。

ペンキ下地の場合、ペンキは水性と油性がありますが両方に使えるのはプラゾールSSという商品になります。プラゾールSSは正確にはシーラーではないですがシーラーとしても利用できるので大変便利な商品です。用途別の使用方法は下地とボード補修の仕方の説明をご覧ください。

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