襖になぜ壁紙は貼れないの?

襖には本襖、戸襖、源氏襖、段ボール襖などがあり、実は一つ一つ張り方が違ってきます。襖には本来は襖紙という襖用の紙を張るのが一般的です。それを壁紙(クロス)にしたいという方が増えてきました。壁紙でも本当は張れます。だけど張る場合は襖紙より難しくなります。その辺についての解説になります。

本襖の場合です。

本襖の場合は先ず縁を外します。縁を外すにもやり方があり基本は左右の縁から外します。上から叩くと外れるのですが古い襖などは釘が錆びている場合も多いので慣れていないと苦戦します。他には全部ピンパーネイル(襖用の釘)でとめている場合もあります。左右の縁を外したら上下(天地)の縁を外します。左右でも太さが違うので分かるように番号を書きます。

次に張ってある襖紙を剥がします。剥がしたら袋紙を張ります。その次に襖紙を紙取り(大きさに合わせて切る)をします。この段階で壁紙を使いたい方は変えればいいだけですので問題はなくなります。襖紙は柔らかいので張りやすいのですが壁紙の場合は少し硬さもあるので折り曲げるのに苦戦するかもしれないです。乾いたら縁を戻して終了です。

この手法が本来のやり方なのですが知らない方などが縁を外さずに張ってしまうので問題になります。この時に壁紙(おそらく糊付き)を貼ってしまったら場合によって襖の本体が引っ張られてしまうので襖が反ります。反った襖は元に戻りません。ですが回りだけ糊を付けて張れば反ることはなくなります。要するにやり方次第になります。

戸襖の場合

戸襖には何もせず壁紙を貼っても大丈夫なこともあります。これは主に戸襖の構造に占める部分が多いので壁紙を貼ったら反ってしまうこともあります。ですので判断が難しいです。仮に既存の襖紙がベタ貼り(中心にも糊が付いている) しているならほぼ問題ないです。それ以外の場合で壁紙を貼りたい場合はこの要領で行えば反ることはないです。

先ずは既存の襖紙を全て剥がします。多くの場合は袋張りしていますので糊は回りにしか付いていないので簡単に剥がせると思います。回りに付いている糊はスポンジに水を含ませて擦るなり、霧吹きなどで回りの紙を湿らせば剥がせます。次は乾かしてから紙取りします。戸襖の大きさと同じ寸法でカットしておけば大丈夫です。

襖紙でも壁紙でも袋かけすると乾燥の不具合で縮んでしまうことも多いですので袋はしなくても大丈夫です。壁紙の回りを壁紙用の糊で回りのみ糊付けします。目安は5㎝ぐらいです。回りに糊を付けたら糊が付いていない部分に水を全面に糊だと思い塗布します。その後、貼り付け後は壁紙の切断と同じ要領でカットします。最後に縁についた糊をとります。

源氏襖の場合

このタイプは襖紙を張る場合でも通常と違う行程で施工します。壁紙でも貼れないことはないですが難しいです。戸襖の源氏襖は中を切断するだけですので大丈夫かと思います。

段ボール襖

この襖は襖ではありません。張替えを想定していないので業者によっては断られる場合があります。それはやはり反ってしまう確率が高いのと縁が基本的に外れないので張った後に空いてしまう場合もあるからです。下地が段ボールで出来ているタイプと発泡スチロールが入っているタイプがあります。発泡スチロールの場合は反る確率は低いです。とは言え張替えしたい方も多いですのでやり方です。

縁が外れないので基本は戸襖と同じ要領になります。

注意! 縁が外れやすくても外してはいけません。なぜなら縁を付けるとき上手く収まる可能性が低く破けてしまう場合もあります。

まとめ

貼れないことはないですが壁紙の要領でやると襖本体が反ってしまう可能性が高いです。壁紙を貼る場合はベタ貼り(全面糊)をしないで回りだけに糊を付けるようにします。そうすることにより乾燥で引っ張られないので反ることはなくなります。できたら両面同時に施工するのが好ましいです。ふすまに壁紙を綺麗に貼ってほしい方は当店にご依頼ください。片面4200円からになります。こちらからお問合せください

いつか解説動画をよういします。現在では今風なオシャレの襖紙もあります。写真右側の襖紙見本帳新鳥の子襖紙 ルノン凜 第2集はこちら

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